2012/10/22

特許翻訳専門のMTを構築したらどうだろうか

最近、マイクロソフトさんがMicrosoft with feedbackという無料の機械翻訳(MT)の提供を開始した(私が存知上げなかっただけで、かなり前から開始していたかも?)。

MTが行った翻訳がうまくいかなかった例は何度が耳にした。

MTの欠点はグローバルMTであるので、様々な分野のコーパスが混ざってしまうことだ。ただし分野を絞れば翻訳の精度が高まるのではないかと思う。

マイクロソフトさんと提携して、全世界で1万人ぐらい採用して、特許だけに特化したMTの構築ってできないのだろうか。

特許の文は決まりきった言い方も多いので、MTには向いていると思う。上のMTを使って実験してみましたが、翻訳としては使えなかったが、固有名詞とか化合物名は正しかった。さすがに何十(百?ひょっとしたら千?)冊も辞書を搭載してるだけはある。

我々の業界では交流会などで特許に特化したMTの構築の実現可能性についての話題が出る場合がある。特許庁が構築してくれないかとか、民間が構築すればいいとかの意見が出る。

早い者勝ちだと思うので、弊社がやってもいいけど。

投資家さん募るか、エンジェル探そうかな・・・。

2012/10/18

Sanwa Supply - blue tooth keyboard

下の写真をご覧ください。

モバイルパソコン?

実はこれ、iPad を外付けのキーボードに接続した状態です。横から見た写真は、

こんな感じで、キーボードというかキーボードが付いているiPadのスタンドと言った方が分かりやすいかもしれません。

出張に出たり、セミナーに参加したり、商談なんかで活用できそうです。

iWorkもインストールしてますので、ちらし作ったりもこれでできそうです。やはりキーボード入力できた方がタイピングが楽だし・・・。

ちなみにこのキーボードとiPadとはblue toothで接続されています。ですので、ケーブルいらず。

2012/10/15

Q)1文字13円(1英単語24円~26円)という料金設定は高くはないですか?

Q)1文字13円(1英単語24円~26円)という料金設定は高くはないですか?

A)決して高くないと思います。廉価で粗悪な翻訳を行った結果、現地代理人や審査官が理解できない英文明細書で出願するぐらいなら弊社レベルの料金をお支払いになってしっかり翻訳をした方が無駄な拒絶理由通知書も発行させずに済みます。結果的にその方がお安くなると考えております。

さらに、特に特許翻訳では、各クライアント様によって大きくスタイルが異なり、用語指定がなされ、厳格なルールに従って翻訳する必要があります。つまり簡単には大量生産ができないため、価格もそれなりになります。

2012/10/14

1週間徹夜で仕上げても

「1週間徹夜で仕上げた苦労は感謝できる。ただし出来が悪いのでやり直してください」と言われることがある。

*ちなみに本日の書き込みが下書きを含めて100通目でした。

2012/10/10

Oxford Style Manual

Oxford Style Manual の新版が到着!

旧版と比べれば、デザインの違いが一目瞭然!

内容はまだ読み比べていませんが、レイアウトが変わったような気がします。

左が新版、右が旧版です。

2012/10/01

首の傾斜角度11度

2001年、僕は大阪市内のある特許事務所に就職した。翻訳の経験はゼロだったけど採用された。翻訳者としてスタートを切った。ちょうどこの頃、左肩に寝違いのような症状が出るようになった。最初はなにもせずにいたけど、3カ月周期ぐらいで再発していた。そのうち家の近所をジョギングするようになった。運動することによって痛みは緩和するようだった。だから特に治療はせず数年が経過した。

2012年1月、日本翻訳連盟さん主催で大阪で翻訳セミナーが開催された。講師として呼んでいただいて「スモールビジネスの世界戦略(←今から考えると別に世界戦略ではない)」みたいな壮大なテーマで話しをした。このときの自分の写真を見ると、ほんとうにだるそうだ。頭がぼ~としているのが分かる。

この時期、左肩は症状が我慢の限界を超えるほど悪化しており、体全体がだるく、朝起きて即、イライラが始まっていた。この状態が2~3カ月続いた。

治療のためマッサージに通った。症状は改善されなかった。その後、ペインクリニックに通った。ここでも症状は緩和されなかった。

次はどの医者に行けばよいかわからなかったが、ネットで調べるとカイロプラクティックという治療があることが分かった。事務所の近くに評判がいい先生がいらっしゃることが判明したので、そのクリニックに通うことにした。

まずレントゲンを撮った。レントゲン写真をみせていただきながら先生に解説していただいた。僕の首は11度右に傾いていた。この傾きのために肩に負担がかかって、逆の左が痛むということだった。今までは左肩が痛かったので左を中心に治療していたが、それは正しくなかったようだ。右に傾いているので左が痛んだというのが実情だった。

2001年に痛みの症状が出たのでかれこれ10年以上に渡って症状が蓄積されたことになる。もっと早く治療をしていればよかったのだが。

治療では、まず背骨を思いっきり2~3発チョップされた。その後、首の骨と骨との間に指を添えて、首を傾けた。これが毎回、まさに死ぬ思いがするほど痛かった。マッサージではよく「痛気持ちいい」と言うが、まさに痛いだけ。ただ単に痛い。激痛。首が折れるのではないかと思うぐらいの激痛。治療が終わると、助かった生きてる!と感激した。

この治療を4カ月ほど続けた。状況を確認するためまたレントゲンを撮った。その結果、首の傾きがゼロになったことが分かった!でもまだ通院は必要のようだが、とにかく寝違いのような症状はもう現れないだろうとのことだ。

いつもパソコンに向かっているので、それが原因で肩こりか、もしくは寝違いだと思っていた。これが間違いだった。これほどの治療が必要だったとは夢にも思ってなかった。やはり専門家もアドバイスは重要だ。もし肩こりか寝違いだと思って治療を行っていなかったら今頃ひどいことになっていたと思う。まさにぞっとする。

ただ残念だったのが、カイロプラクティックに健康保険が適用されないので、全額負担になること。金額は書きませんが治療費は相当な額です・・・。

僕は大きな病気をしたことがないし、入院の経験もない。まぁ体のオーバーホールを行ったということでよしとしよう。

ちなみにこのクリニックで治療できるのが首の傾きが12度までらしい。僕は11度だったのでもうちょっとで治療不可だった。12度を超えると、手にしびれが出てもおかしくないらしい。脊髄に通っている神経が圧迫されるから。

健康ってありがたいと痛感する。

2012/09/28

辞任とか解任とか引退とか

プロ野球などがシーズン終了に近づくと辞任とか、解任とか、引退に関する記事が載る。今朝も関西の有名チームの選手の引退の記事が出た。自ら辞める道を選ぶことはプロ野球では珍しい。殆どの場合、首になって野球選手生命が終わる。首の場合、選手だけではなくて監督さんも首になる場合がある(監督の場合は普通、「解任」という言葉を使う)。試合前に突然呼び出されて解任されるかもしれないし、事務所の応接間で話し合った後、公式発表とともに解任されるかもしれない。ベストな解任のタイミングなんてない。あるのは解任されるという事実だけだ。殆どの場合が成績不振で解任されるのだし、解任される人に対して大した配慮はしない。契約社会ってこんなものだろう。

解任、解雇、首、いろいろな言い方があるが、もうその組織の人間ではなくなる。

僕は独立する直前の特許事務所は辞めさせられた。そして今の会社を作った(所謂、「脱サラ」)。僕はそのとき、もう一生分サラリーマンはやったし、金輪際二度とサラリーマンをやらないことを誓った。

ちなみに僕は応接室みたいなところで契約を延長しないと告げられた。これからどうする?と尋ねられたが「独立します」と答えた。

僕は辞めさせられて成功した方なので今は別になんとも思わない。特許事務所に勤めていてもサラリーマンとして一社内翻訳者でしかなかっただろうし。それでは現在の活動ができない。

今は毎朝、好きな時間に起きて、毎日自分の事務所に通勤して、夏は半パンで通勤して、翻訳者を採用して、新規開拓して、東京とか出張に行って、ときどき講演とか依頼していただいて、好きな時に家に帰って(お腹空いたら家に帰ることが多い)、好きなだけ本を会社の経費で購入して、ブログとか書いちゃって、どこかで聞いてきて面白そうだなと思うことは即やってみて(9割失敗するけど)、やりたいことは全部やれる。今の生活がいい。

こんなストレスフリーな生活はない。

今が第二の人生なのか、その後に第3の人生があるのか分からないが、第1の人生のときより充実している。第3の人生は、第2の人生より充実してたらいいな・・・。

今年で現役生活を終える野球選手が第2の人生で更なるご活躍をされることを心からお祈りしています。

2012/09/26

件名:国慶節休暇のお知らせ

そう言えば中国の翻訳会社さんとか特許事務所さんから9月30日~10月8日の間は国慶節休暇なので休みですのでよろしくお願いしますのようなお知らせメールが来てる。絶対にこの期間は仕事しませんのでメールも電話もファックスもスカイプもしてこないでくださいみたいなメールもある。

時期忘れたけどインドの翻訳会社からは、お祭りのため営業してないと言われたことがある。

しかしアメリカとかイギリスの取引先とか翻訳会社さんから1週間ぐらい休みますというお知らせメールもらったことないがない(ような気がする)。イースターとかクリスマス休暇のため事務所閉めますのようなお知らせもらっても不思議じゃないけどもらったことないな~。

日本にはゴールデンウイークとやらがある。メーカーさんは10日間休みとか取られるみたいだ。

ただし知財関係の会社(特許翻訳会社とか特許事務所)はGWもカレンダー通りしか休まない。これは特許庁が公官庁のためカレンダー通りしか休めないからだと思われる。

僕が特許事務所に勤めていたころGWはメーカーさんから電話がかかってこなくなったので事務所中がし~んとしていたことを記憶している(特許事務所は基本的にし~んとしている。電話だけがその静寂を切り裂く)。だけど図面会社さんとか調査会社さんはどうなんだろう。あんまりお付き合いがないので知らない。

知財関係でもフリーランサーさん(翻訳者さんとか)は、GWだろうか年末年始だろうが働いてらっしゃる方は大勢いるだろうけど。

2012/09/22

大阪の特許業界での都市伝説・・・。

大阪の特許業界に存在する都市伝説について書きます(本当に都市伝説のレベルなので事実かどうかは分かりません)。

請求項において、「on the basis of(~に基づいて)」と記載したところ、英語が第1言語ではないアメリカ審査官が「on the basis of の「the basis」の「basis」に対するantecedentがない」という理由で拒絶した(所謂"lack of antecedent basis")、というものです。

あくまで「on the basis of」という熟語なので「the」だけを切り離して考えることはできない。つまり、antecedentの問題でない。

しかしこの拒絶の後、大阪の特許業界には、「on the basis of」をやめて「based on」を使うのが正しい」という都市伝説が生まれた・・・。

私は実際に当該拒絶理由通知書を見たことがないので、都市伝説なのか事実なのかは分かりません。

実際にご覧になったことがある方いらっしゃいますか。


*文法的には、「on the basis of」は副詞なので、動詞を修飾する。「based on」は形容詞なので名詞を修飾する。区別できないと、「~に基づいて~を行う(動詞)」なのか「~に基づく~(名詞)」なのか判別できなくなる。

例)

A transmission units transmits a first signal based on the determination.


  1. 送信部は、判定に基づいて第1信号を送信する。
  2. 送信部は、判定に基づいた第1信号を送信する。


1なのか2なのか一見したところ区別ができない。こういう場合の解決方法を以下に示す。


A transmission units transmits a first signal on the basis of the determination.


  1. 送信部は、判定に基づいて第1信号を送信する。


A transmission units transmits a first signal based on the determination.

  1. 送信部は、判定に基づいた第1信号を送信する。
上記のようにすれば区別して書くことができる。


2012/09/20

件名:【至急】翻訳依頼

件名のところに【】付きで【至急】翻訳の依頼、みたいなメールを頂戴することがある。依頼内容を拝見するとかなりお急ぎのご様子。

大急ぎで原稿を確認して目ぼしい翻訳者に当たるだけあたって、ご要望の納期に間に合うのかそれとも間に合わないので納期に遅らせていただければ翻訳は完了しますのような返答をお送りする。

実はこういうご依頼に限って、依頼主からの返答が遅い・・・。

恐らく、複数の翻訳会社とか翻訳者に依頼メールを送って、できまるよという返答が来たので安心して他のメール送信先にことをお忘れになってしまわれるのだろう。

こちらは慣れっこなので別に構わない。24時間経過後、スケジュールボードには「Released」と書き入れる。決して「Cancelled」とは書き入れない。「Released」と「Cancelled」は意味が違うので。

本日はこういうブログ記事にしたのは、他社さんだったら一体どれぐらいお待ちになるのかな、と思ったからだ。

僕は、事務所のProject Managerとして、【至急】の案件だったら依頼を受け取ってから24時間ぐらいは、【至急】(スケジュールボードには「Urgent」と記入)のステータスは維持するかな・・・。それで24時間経っても依頼主から返答がない場合は「Released」としちゃう(もうちょっと待つか・・・)。

これが復活して実ジョブになったことは1回だけあったかな~と思う。6年間で1回だからゼロと考えて間違いないだろう。

依頼主さんに対しては、例えば、「本日18時までにお返事を頂戴しないとご希望の納期は間に合いませんので、お早目にお返事を」的なメールを途中で出したりもするか。

以上は、依頼主さんと弊社の問題だが、まだ残っているのは打診だけした翻訳者さんに対してだ。僕は「本日打診いたしました案件ですが、本日のxx時まで依頼主様からご返答がございません」のような必ず途中経過のメールを送る。恐らく翻訳者さんは「あ~だめっぽいな」みたいな感じで「ご丁寧にメールありがとうございます。決まりましたら是非ご連絡をお待ちしております」のようなメールが返ってくる(返って来ないケースもある)。

僕がホテルマンだったころ、飛行機のディレイが発生して、空港の航空会社の事務所からお客さんを緊急で宿泊していただくための客室を50室探しているのだが、御社は空いてますか、のような電話を何度も受けた(ホテル用語で「イマージェンシー」とか「ディレイ」とか言う)。

その時点での取れる客室数(ホテル用語で「アベイラブル」と言う。英語では「availability」だが)をお伝えする。ここで大切なのは電話口の担当者さんの直通の電話番号を聞いておくことだ。航空会社の担当者はこういう場合、複数のホテルに同じ内容の電話をしているので、客室が確保できると分かると、その他電話したホテルには断りの連絡を入れ忘れるのが多いのである。だから適当な時間が経ってからその後の状況を確認するため担当者の直通の電話番号を聞いておくのである。

空港事務所の電話番号を聞いただけではだめである。なぜなら空港事務所はある時間になると自動的にクローズになってしまうので、連絡が取れないのである。


もし50室分の宿泊客が夕方に突然増えると、レストランの翌日の朝食の食材が足りなくなるので、宿泊部はなんとしても宿泊があるのかないのか責任をもって確認しなければならない。50室分増えてしまうと恐らくベルボーイは最低1人は泊まり残業になるだろう。

まぁホテルの仕事も楽しかったね~。今考えると。


僕は以前、急ぎだと言ったのでこちらは色々な手をまわしたのに断りの連絡さえ入れてこない。失礼な客だ!と思ったことがあるけど、回数をこなしていくうちに、こちらも時間を定めてその時間を過ぎてもご連絡がない場合はご希望の納期には間に合わないとか、自動的にキャンセルさせていただく(実際は、「リリース」だけど)とかは、翻訳会社側から依頼主さんにお伝えしておくのがプロだ、と思うようになった。

ただしがくっとくるのはPDF原稿しかなくて(さらにダメージが大きいのはファックス原稿しかなく、文字が粗すぎてOCRも通らない場合)それも図とか表とか一杯あるので、文字数をカウントするのが結構大変で、それでもなんとか見積もりを出した急ぎの問い合わせに返答が一切ないことである・・・。

連絡してよね。

2012/09/19

イノベーションとは?

ピーター・ドラッカー曰く「企業にはイノベーションが必要である」。

企業にとれば稼ぎ頭の事業をさておいて、次に到来するであろう事業に資本を投入することは難しいかもしれないが、それなくしてイノベーションはない!

翻訳会社にとれば、主力商品である翻訳に対する資本投下を止めて、機械翻訳に資本投下を集中させることか、はたまた翻訳事業に対する資本投下を止めて、ポストエディットに資本投下を集中させることか、日英翻訳を止めて、日中翻訳を始めるとか・・・。

2012/09/17

翻訳会社は法人としてSNSをどう使うのか

今日は、単なるつぶやきです。読み流してください。

先日、あるセミナーに出席して、考えさせられたことがある。

クライアントにSNSを禁止までは行かないが、ほぼ使用を控えるように依頼されることがある。

企業のマーケティング方針に他者が口を挟むことは無理がある。ただし自主的にSNSを勤務中に禁止するのは自由だ。データ漏えいの危険性があるので、SNSを勤務中に禁止するのは理解できるが、従業員がSNSで一日中遊んでいるから禁止するというのは全くの論外である。その遊んでいる従業員を排除すれば良いだけの話だ。

SNSはマーケティング・ツールであり、テスト・マーケティングを行うことができる場でもあり、宣伝広告費を削減できる手段でもある。

「個人情報の保護」に関して、各企業は取決めをしているし、HP上に方針を掲載して、かつ担当者さんの名前まで書いているが、SNSに関しても取決めを公表すべきではないか。私がざっと見たところ、SNSに関する方針をHP等に掲載している翻訳会社はゼロに等しい(他業種では掲載している企業はある)。

はたして翻訳会社が登録翻訳者に対して、翻訳作業中はSNSに接続しないでくれと指示できるのか?翻訳者さんにとってもパーソナル・ブランディング上SNSは重要なツールのはずだ。情報収集をするためにもなくてはならないものだろう。上の遊んでいる従業員の例と同じで、機密性がある文書の翻訳の質問をSNSに掲載しているのは論外だ。発覚すれば責任を負わせば済むことだ。

たしかに個人情報の漏えい等、SNSの危険性ははっきりと認識しているが、世界中で数億人が利用しているSNSを利用しない手はない。ポテンシャルが高すぎて無視できない。SNSを使用している企業の大半は危険性に関して見切り発車しているのが現状だ。

2012/09/11

エンドユーザーさんの景気と翻訳料金

現在、日本の家電メーカーさんは経営に苦労されているようだ。

当然、そういったメーカーさんが出願人となる外国出願用の翻訳では、単価が下がる。

先日、営業に行った特許事務所の所長さんは、「うちは家電のクライアントいませんので、料金は提案の料金通りで結構です」みたいな話しをされた。

翻訳単価を確保したければ家電以外の外国出願を扱っている事務所へ行け、となる(逆に、家電がメインクライアントである事務所へは行くな、になるか?)。

ただしこれは単案件での話し。

月間10件(または年間数百件)の翻訳依頼するから出願人は家電以外だけど値引きして、みたいな話しは無論ある。

2012/09/02

9月1日から新年度開始

とうとう8月も終わった。夏が去った。ある種のさみしさを感じる。僕が一年のうちで活発に動けるのが7月と8月の2カ月だけなので残りの10カ月は動きが悪くなる。

とにかく9月が始まった。新しい会計年度のスタートだ。

前期は、売上目標は達成はできた。新たなクライアントも獲得できた。その反面、できなかったことも沢山ある。未読の状態で机の上に放置された、約10冊の本なんてその例だろう。

まずそれから片付けようかな。気持ちを新たに9月から頑張ろう。前進あるのみ。

9月からやってみたいこと:

電気自動車を借りてみようかなと思ってます。電気自動車なんて乗ってみたことないけど。最近は、駐車場に乗り捨てられる電気自動車があるみたいです。1時間単位で料金をお支払いするようだ。ガソリン車のようにガソリンを満タンにして返却する必要はないそうなので、検討してみたい。事務所の近くにその駐車場が2か所もあるしね。ただし基本、営業は自転車または地下鉄なのでそんなに利用しないと思うけど。

ちなみにホームページのURLが変更になりました。

新) http://www.mktrans.jp

旧) http://www.mktranslationfirm.com

2012/08/30

6年前のちらし

6年前、僕は独立した。すぐに自分のPCでとりあえず50枚ほどちらしを作った。

特許事務所が集中している地域に訪問営業をかけた。

だけどほとんど門前払いに終わったので、もうやる気もなくして、残った何枚かのちらしをドアをノックせずに郵便受けに入れて逃げるように帰って来た。

ちらしだけ配って即仕事を受注できるほどこの世は甘くない。知名度もないし、コネもないし。この状況では営業は苦戦する。

先日、ある事務所さんに挨拶に伺った。コネがあったので受注は間違いなしの状況だ。

だからかなりリラックスして訪問した。リラックスし過ぎたためからしれないが、事務所を出て地下鉄淀屋橋駅の手前50メートルぐらいで右足の靴の底が剥がれた(営業から帰ってきたら左足の底も剥がれた)。靴の底ってのはそう簡単に剥がれないものだと僕の中で思っていたが、そうではないことが分かった。

その挨拶中、僕が6年前にお配りしたチラシが目の前に出てきた。一緒に入れておいた名刺もちらしにくっついてあった。

6年前、そのときは一生懸命作ったちらしだ。1社でいいから仕事もらえないかと淡い期待を込めて作ったちらしだ。1件だけ返答があったけど、必要ないから次回から持ってこないでくれと電話で言われた。結局1件も反響がなかったちらしだ。こういうちらしは作るなというタブー本でもあれば是非掲載したくなるようなちらしだ。

6年後、この事務所さんからお仕事をいただいた。

6年前なんの反響もなかったが、中には「ああこんな翻訳会社ができたんだ。このちらしファイルにとりあえず保管しておこう」と思った方もいたのだ。

あのちらし今でもどなたかが保管されているかもしれない。

頑張ろう。

2012/08/29

体制

現在、体制を立て直しています。

部署まではいきませんが、チームぐらいを作ろうと思ってます。9月から弊社新年度に合わせて。

2012/08/27

DMの送り主が変わってきた

以前は、中国やアジアの翻訳会社からのDMが多かった。今はイギリスとかの先進国からのDMが増えている。ずばり機械翻訳(MT)の営業メールである。

以前は、物価や人件費が安いアジアで翻訳すると料金が下がりますよというのがアジアの翻訳会社さんの売り文句だった。今は頭脳の粋を結集して作りだしたMTを導入してコストを下げましょうというのが先進国の翻訳会社さんの売り文句だ。

ただし今のところMTにしたところでそれほど料金的にお得感を感じない・・・。得だと感じるのはスピードだろうか。確かに早い。

MTはどのように進化するだろうか。非常に興味がある。

9月には東京で「特許文書の機械翻訳結果評価方法検討会」というものすごく難しそうな検討会がある。多分理解できるのは半分以下だろうが、参加してみようと思う。参加費無料だし・・・。

2012/08/24

フリーランサー時代に学ばなかったこと

僕は、フリーランサーだった頃、翻訳に関してたくさんのことを学んだ。

だが学ばなかったことが1つだけある。

それは、仕事を断ることだ。

仕事はほぼすべて受けた。

だから毎日毎日仕事だらけだった。

処理できない量の仕事が常に机の上を占拠していた(そのときの机は妻が独立祝いに近くの日曜大工の店で買ってきてくれた長い板だった。板の両端を部屋の両端に置いた2つの本棚に架設して机として使った)。

もう腕がちぎれるんちゃうかと思うぐらいの仕事量だった。でも腕がちぎれることはなかった。まぁ翻訳やってて腕がちぎれた人はいないと思う。

でもこうすることによって色々と工夫するようになった。

このとき学んだ(学ばなかった)ことは今でも役に立っている。

だから仕事なんて断らなくていいと思う。

絶対無理そうで受けられない仕事でもどうやれば受けることができるかを考えるようになったし。

2012/08/21

絶対的な翻訳方法

翻訳には絶対的な基本というものがあると思う。クライアントの指示通りに翻訳するとか、原文に忠実にとか、出願ルートに合わせるとかである。

では、絶対的な翻訳方法はあるかというとないと思う。

野球で例えると、王、張本、イチロー、落合みんな打ち方が違う。同じなのは、ボールをとらえる瞬間のフォームだけだ。

翻訳においては、翻訳ソフト(翻訳メモリ)、テキストエディター、ワードマクロ、音声入力ソフトを使った様々な方法がある。およびこれらを組み合わせることも可能だ(全てを組み合わせる人はいないと思うけど)。方法は異なるだろうが、プロが翻訳すると、いかにもプロが翻訳したなという成果物が出来上がる。

プロの翻訳者は自分に合った方法を選ぶ。ある翻訳者が選んだ方法が他の翻訳者にとってベストな方法かどうかは分からない。絶対的な翻訳方法はない、と思う。

2012/08/20

クラウドは危険か?

この話題以前も書いたかな・・・。

クラウドは賛成派と反対派に分かれる。

賛成派は、いつでもデータが取り出せる利便性を挙げる。特に、災害が発生して事業所が物理的に壊滅した場合、データがクラウドに保管されていると、仮の事業所でも即業務を再開できる。日本は自然災害も多いので、クラウドの利点はこれだろう。

反対派はデータの漏洩の可能性を指摘する。クラウドサービスを提供しているプロバイダーが消滅してしまうと、データを取りだすことができなくなる。

データ漏洩の危険性に関して、クラウドを提供しているサービスプロバイダーは漏洩の危険性は承知している。だからデータが漏洩しないように特許事務所や企業の事業所や支店や営業所単体では到底考えられない巨額を投資してデータ漏洩を防いでいる。危険性だけで言うと特許事務所や企業の1事業所の所(社)内ネットワークの方が漏洩の危険性は高い。

クラウドはデータ漏洩の危険性があるので使用しないという特許事務所内には携帯電話が自由に持ち込める。持ち物検査もしないので、メモリースティックをスーツのポケットに忍び込ませて、データを持ち帰っても発覚しない。ファイルキャビネットは所内のスタッフなら誰でもアクセスできる。誰にも気づかれずに2~3冊持って帰ることも可能だろう。それでも自所はクラウドを使っていないので安全だと主張する・・・。

在宅で作業されている方もクラウドは危険だと主張する方もいるが、一日中、SNSに接続しっぱなし。それって・・・。

弊社としてはなにもかもクラウド化させる予定はいまのところない。できるところとできないところがあると思う。

クラウドサービスを提供しているプロバイダーも選別した。トランスレーション・メモリのプロバイダーには、NDAを結ばせた(弊社のTMは一般には公開されていない。弊社限定のクラウドスペースに保管されている)。TMはアドミニストレータ・アカウントを有する者しかを書き換えることができない。データストレージは数社を使っている。1社のみ使うと全てのデータが漏洩してしまう(しないと思っている)可能性があるので、分散させた。

クラウドで困ることは、サーバーダウンか・・・。メンテナンスがあるので必ずダウンタイムが生じる。

私は全面的クラウド賛成派ではない。ただクラウド便利派だと思う・・・。

2012/08/19

GTD~MKTFウェイ

弊社のGTD(Get Thing Done)について書きます。と言ってもスケジュール管理について。基本的に、納期管理はPC上で行っている。当たり前だと思う。ただし停電もあるだろうし、サーバーダウンもあるだろうから、手書きのスケジュール帳というか紙にも書き出している。まぁ弊社なりのGTDというか、初歩的なプロジェクト・マネージメントと言えると思う(言えないかもしれない)。

私は縦割りの、以下のようなデザインのものでGTD管理している。

done 案件名 1月1日 1月2日 1月3日・・・1月31日 備考
 □   201201         ○
 □   201202  ×           ○
 □   201203         ×            ○
 □   201204         ×            ○
 □        ・
 □        ・
 □        ・

縦軸は、案件名(A4サイズだと20件ぐらいしかを記入できません)、横軸は日を表す。

*○が納品日を示す。
*×が翻訳者が納品してくる日を示す。
*□のチェックボックスには、納品完了後チェックを入れます。
*実際には、全体的に罫線が入っています。
*本来、クライアント名等も記入すべきだが、それらはPCに入力している。上のスケジュールボードには最低限の情報のみを記入している。第一、案件番号からクライアント名は想像できるので。

上のようなデザインで管理するのが私にとってはベストだ!特定日の納品数が一目瞭然であるのが助かる。また本日から納品日までの残り日数も分かりやすい。さらに検品にさける日数も分かりやすい。

このようなデザインのスケジュール帳って売ってない・・・。僕は文房具が好きなのでよく文房具コーナーをのぞくのだが、見つけられない。

昔はA3のノートを買ってきてオフィスマネージャーが手書きで上のデザインを書いていた。でも面倒くさいみたいで評判がすこぶる悪かった。だから1年ほどで止めてしまった・・・。

エクセルで作成してプリントアウトします。文房具屋で買ってきたA4のボードにクリップします。

どちらにしても上のデザインが一番スケジュールを管理し易い。

2012/08/16

一日の平均稼働時間12~14時間

弊社で翻訳をしてもらっている翻訳者さんは、一日平均、12~14時間翻訳をしてるらしい。それでも足りない!と言っている。

仕事の効率を上げれば時間数は減るだろうが、どうでもいいみたい。

僕もフリーランサーやってたとき、これぐらい仕事をしてた。土日も、GWも、正月も。その時に培ったもの(体力とか精神力とか)が今になって活きてるような気がする。

自宅の近くにビジネスホテルがあるけど、そこに甲子園に出場する高校野球時が宿泊している。20時頃そのビジネスホテルの近くを自転車で通るとバッターは素振りをしてる。ピッチャーはシャドーピッチングをしてる。レギュラー選手はみんなこんな感じだと思う。

練習や試合が終わって宿舎に戻れば遊んでいるわけではない。昔から「家に帰ってからが勝負だ」と言う。

練習が夜の9時に終わるから親に迎えに来てもらっているようではレギュラーにはなれない。レギュラー選手は夜9時から家までランニングして帰る。人と同じことをしてないからレギュラーになれる。

2012/08/12

番外編 - ロンドンオリンピック

ブログのページビューを増やす簡単な方法について書きます。

それは、その季節に合った書き込みをすること。翻訳に関して書くにしてもなんとか「オリンピック」というキーワードを混ぜないといけない。「高校野球」というキーワードでもいいだろう。「ロンドン」でもいいかもしれない。「節電」もいいかも?

翻訳会社のブログでもオリンピックといくキーワードが盛り込まれているのはそのためである(ブログを書いた方も感性かもしれないけど)。

そういう感性があればいいな・・・。

今回のブログのテーマが無理やり「ロンドンオリンピック」。本日の書き込みと全く関係ありません。

翻訳者さんの専門分野-003

では、専門分野を持った方がいいのか、専門分野を持たず広い分野を翻訳すればよいのかちょっと書いてます。

専門分野を持つ利点というのは、1つの技術分野に特化して翻訳するので翻訳する内容がいつも同じになる。従って、翻訳スピードが速くなる。たとえ単価が安くても量をこなせる。これが利点である。5000ワード/日(日英の場合)という翻訳者さんも珍しくない。

専門分野を持たず広く翻訳する利点は、仕事が途切れない可能性が高いということである。分野別の単価を設定できるかもしれない。

2012/08/11

翻訳者さんの専門分野-002

翻訳会社側に立って書きます。

翻訳者さんに専門分野を持っていただきたいのには理由があります。それは品質向上です。

クライアントさんに対して、専門分野の翻訳者が翻訳します、と言いたいわけです。特許翻訳者が翻訳しますよりも、電気・電子分野の専門の翻訳者が翻訳しますと言った方が説得力があります。それに翻訳会社としても、翻訳者さんが全分野翻訳できますと言ったとしても疑ってしまいます。

翻訳会社には翻訳者さんのデータベースがあります。そこには専門分野という欄があります。電気・電子でもデジタルカメラとか、画像形成装置とかが記入されています。新規案件がデジタルカメラに関するものであればその専門の翻訳者さんをアサインするのは当然だと思いますし、翻訳会社にとれば保険みたいな感じがするかもしれません。

私の感想ですが、専門分野をかなり詳細に細分化しているのは、海外の翻訳会社よりも日本の翻訳会社の方です。上に書いたように、大項目として、「電気・電子」、小項目として「デジタルカメラ」というような細分化はあまり海外の翻訳会社は行ってないのかもしれません(行っているかもしれませんが)。

なぜ日本の翻訳会社の方が細分化が進んでいるかというと、「日英特許翻訳」という市場が日本国内に確立しているからだと思います。「独日特許翻訳」や「仏日特許翻訳」という市場も日本にあるのはあるでしょうが、「日英特許翻訳と」いう市場にはかないません。市場が大きいのですからクライアントにベストなサービスを提供するため当然細分化が進むわけです。

2012/08/06

翻訳者さんの専門分野-001

特許翻訳の場合、どうしても専門分野というものがある。大きく分けて、電気(電子)、化学(有機、無機)、バイオ、医薬などがある。

翻訳者さんはご応募されるときに、自分の専門を明記の上、履歴書等を送ってこられる。その際、文系出身の翻訳者さんが専門分野を記載していることにちょっと違和感を覚える。つまり文系出身の翻訳者さんには本来専門分野はないはずである。専門分野だといっているのは過去の翻訳技術分野の頻度に過ぎないはずだ。文系出身の翻訳者が「私は過去5年間、半導体に関する明細書の翻訳を50件行いました」というのは、我々プロの間では、「専門分野」ではない。それは「頻度」だ。

理系出身の翻訳者さんは専門があって当然である。その分野に関する論文の1本や2本を執筆したこともあるだろう。その分野の製品を開発したこともあるだろう。だからこその専門分野だ。専門分野以外の翻訳ができないというのもうなずける。当然だ。白か黒かだ。デジタル思考とも言う。

文系出身の翻訳者さんは、逆に、自分の専門分野がなければすべての分野の翻訳をすればいいのではないか。理系の翻訳者が専門分野以外の翻訳ができないのなら、文系翻訳者は全分野翻訳すればよい。そこが文系翻訳者の「売り」のはずだ。白も黒もだ。アナログ思考とも言う。

理系出身の特許翻訳者さんは、ご自身の専門分野で勝負すればよい(絶対に文系翻訳者は太刀打ちできない)。文系出身の特許翻訳者さんは、広く浅く全分野の翻訳をすればよい(理系翻訳者さんにはこれだけ広い分野の翻訳はできない)。

*文系出身の翻訳者さんの中にもご自身で勉強をされて専門分野を確立されている方もいらっしゃいます。
*文系や理系のような区別はナンセンスだという主張もあります。

2012/07/14

事業計画書をそろそろ用意せねば

弊社は9月から新しい会計年度が始まる(4月からではない)。ヨーロッパの大学のカレンダーに合わせたのだ。

別に銀行の融資担当者に見せるわけではないけど、パソコンを使って思いつくままに書いている。今はメモ書き程度だけど。

僕は事業計画を練るのが好きだ。あんなことがしたい、こんなことがしたい・・・。きっと全てはできないだろうな・・・。

まだ50日程度あるのでゆっくる練ってみます。

重要なのは紙に書くことである(PCに記憶させてもいいと思う)。

なぜか紙に書くと実現する。不思議だけど本当だ。去年は手帳に書いたが、そのうちのいくつかは実現した。

そう言えば、年度の途中で計画書ってあんまり見返さないな~。

2012/06/30

海外ノマドしてみました


久しぶりに投稿します。本日は「ノマド」について書いてみたい。発注元である私がノマドで仕事をした場合できることと、できないこと、問題点などについて書いてみたい。

主道具:

  • ノートパソコン
  • プリンター
  • インターネット環境

机の上はこんな感じです。


今回大活躍してくれたプリンター。 

ノマド(出張)用の東芝ウルトラブック。 

上の3つは必ず必要だと思われる。プリンターだが、ホテルに泊まった場合、ホテルのビジネスセンターとかフロントにもプリントアウトできる機能はある。ただし、夜中でも好きなタイミングでプリントアウトしたいのであればポータブルタイプのプリンターが必要である。

副道具:
  • コピー用紙
コピー用紙だが、都会にいるとどこででも入手可能だが、観光地に行くと入手も難しくなる。注意しなければならないのは、A4サイズだと思って購入した用紙が、実は「レターサイズ」で、A4より少々小さい場合がることだ。

仕事場所: 
  • ホテルの1
カフェとかでも良さそうだが、弊社が扱っているのが知的財産に関する文書の翻訳であるので他人の目に晒すことができない。従って、ホテルを出てカフェで仕事をすることは不可能である。ホテルに缶詰めのような感じで仕事をすればよい。


まぁ鳥が入ってきてもいいか・・・。

問題点:
  • 特定のクライアント様のためだけに使用しているソフトウエアがある場合、注意が必要である。ノマド中にこのクライアント様から注文があった場合、そのソフトがないと仕事が完成しない。今回は、オフィスマネージャーのノートパソコンに奇跡的にソフトが入っており、ピンチを脱したのだが。
  • もし可能であれば、空港等でお願いできるWifiを使ってみるのもいいだろう。大半のホテルはネット接続が可能であるが、1台のパソコンにしか接続できない。その場合2室取るしかない・・・。
  • 今回実現できなかったが、やはりノートパソコンは画面が小さい(14インチを使用)ので、別途モニターがあれば更に充実したノマドライフを過ごすことが可能だったと思う。調べてみたが、14インチのモニターも販売されているようなので、実現自体は可能だろう。ipadをセカンドモニターにする方法もあるようだが、2つのパソコンを同じWifiに接続しなければならないという条件はあるようだ。

海外ノマドの感想:
  • 私が事務所内で通常行っている業務の85%は難なく遂行できた。電話も携帯電話があるので、難なく通話可能。残り15%ってなんだっただろうか、とおもうぐらいほとんどのことが可能だった。強いて言うならばいつも参照している書物が見れないことぐらいか?
  • 上にも書いたが、知的財産関係の文書の翻訳をする場合、ちょっとカフェで気分転換のようなことができない。他人の目にさらすことができない。今回はホテルでずっと仕事をしていたが、レンタルオフィスを借りて仕事するのも悪くないと思う。
  • 今後、海外および国内出張等が増えることが予想される。サテライトオフィス設立も視野に入れている。スモールビジネスならではの「小回り」を発揮していきたいと思っていたところ、大変良いモデルケースになったと思う。ノマド、ノマドって言っても本からの知識ではなく、自分の体験が蓄積できのは意味があっと思う。
  • 弊社のBCP(事業継続計画)には、災害時にも業務を停止せず通常通り事業を継続する、ことがうたわれている。事務所外でも通常業務の85%を遂行できることを立証したというのは、リスク管理上、意義があると思う。
  • 事務所と同じ仕事環境を望むと、道具が増えるが、すべてを持ち運びするのは不可能である。従って、あれもこれも持って行かず、割り切って道具は制限するべきだと思う。その際、可能であれば、各パソコンメーカーが販売されてるウルトラブックのような薄いノートパソコンや、ポータブルタイプのプリンターの方が荷物を減らすことができて便利ではないだろうか。
  • ソフトだが、クラウドタイプは、ノマドには欠かせないと思う。例えば、TMをパソコンに入れ替える必要がない場合、ノマドには便利だと思う。スタンドアローンタイプはちょっと苦しいというか不便ではないだろうか。

2012/06/11

社内英語公用語化

たまたまYouTubeを見てたら、通訳者さんが社内英語公用語化に関してお話をされていた。そのときはあまり時間がなかったのでちょっとだけ見てその場を離れた。

そのとき思ったのは、将来英語はリンガフランカとしての独占的地位を失う。将来のリンガフランカは機械翻訳だ、と。

だから将来への投資と考えるなら、社内英語公用語化の導入より、機械翻訳を導入した方が投資になるのではないだろうか。

2012/06/10

おたくは品質はいいけど、お値段が・・・。

この間、ある翻訳総会に出席した。そのとき新しく理事になられた方が就任のスピーチでこんなことをおっしゃった。

「営業に行くと、自社の翻訳が一番いいと褒められます。しかし、御社はお値段も一番です、とも言われます。ただし他社さんがどれだけの工程を経ているのか分からないので値段だけで比較されても答えに窮する。適正な価格を付けているつもりです。」

というようなことだったと記憶している。

今度、営業に行って他社さんと値段を比較されたときに上のように切り返してみようと思った。たしかにお値段が安い翻訳会社は3工程しか経てないかもしれない。値段が高い翻訳会社は5工程を経ているかもしれない。

3工程しか経ていない翻訳の方が品質が良かったってこともあるだろうけど・・・。

2012/06/09

【ニュース】WIPOの指定翻訳会社になりました!

弊社がWIPO(World Intellectual Property Organization:世界知的所有権機構;本部:スイス、ジュネーブ)から公式翻訳会社に指定されました。今後は、要約書、サーチレポート等の日英翻訳を弊社が担当することになりました。

本件のプレスリリースはここ

2012/05/28

翻訳業界にもプロ野球みたいに育成枠があってもいいじゃない

プロ野球には「育成枠」というカテゴリーがある。球団と契約はするが、選手契約ではないので、実質上、練習生である。ちなみに育成枠の選手の最低保障年俸は240万円だそうだ。その育成枠の選手育成に定評があるのがジャイアンツである。なにしろ育成枠で契約した山口投手、松本選手が新人王を獲得している。

翻訳業界にも育成枠があってもいいかなと思う。トライアルには不合格なのでプロとして登録翻訳者契約はできないけど、研修は受けることができる。適切な実践を経験した後、適正に応じて、登録翻訳者(スタッフ)として仕事を開始する、というわけだ。

プロ野球の育成枠で入団してくる選手はアマチュアではトップレベルの選手である。翻訳業界の育成枠もトップレベルの人たちである。英検は1級またはTOEIC900点レベル、または日本語検定1級の人たちだろう。

たとえアマチュアのトップであってもプロのトライアルにはそう簡単には合格しない。しかしプロがちゃんと研修さえ提供したら彼らが新人王クラスの活躍をしてもおかしくはない。

プロ野球には支配下登録選手枠の上限が70名と決まっているので、それを超えてしまうと育成枠でしか契約できないとう事情がある。翻訳会社は採用する翻訳者の上限が決まっているわけではないので、育成枠という枠組みはそもそも必要ないかもしれないが・・・。しかしトライアルは合格しないが、語学のアマチュア業界ではトップという方々を見過ごす手はない。