2017/10/17

世界で始めて大西洋を飛行機で渡ったのはリンドバーグ。では2番目は誰?

件名のクイズに答えられる人は少数だろう。

2番目は、バート・ヒンクラーさんという人らしい。

大半の人は、2番目の人のことは覚えない。

商品やサービスについても同じことが言えると思う。

2017/10/16

文章がうまくなるコツ、翻訳がうまくなるコツ



先日の「ライティングと人間中心設計 (人間中心設計推進機構 関西支部主催)」というセミナーでの勝谷誠彦氏がどうすれば文章がうまくなるかという質問に対して「書く量を増やす。うまくないということは書く量が絶対的に不足している」と返答されていた。

翻訳にも同じことが言える。

翻訳が下手な場合、絶対的な翻訳量が足りてない

翻訳がうまくなるコツは、翻訳量を増やすこと、だ。

2017/10/14

資本主義経済において仕事を途切れさせない絶対的なルール

昨日(10月14日)、グランフロント大阪のナレッジサロンのプレゼンサロンで開催されたセミナーで講師の勝谷誠彦氏がおっしゃったのだが、絶対的に仕事を途切れさせない秘訣が1つある。

安い、早い、うまいと仕事は途切れない。

考えるまでもなく当然だと思う。その反対の、「高い、遅き、下手だと仕事はない。」では、仕事はないだろうし。

昨夜のセミナーは、顧客の方を見るという基本的な考え方を教わったような気がする。

2017/10/13

ライティングと人間中心設計 (講師:勝谷誠彦氏)に参加しました。

本日(10月13日)、ナレッジサロンのプレゼンサロンで開催された「ライティングと人間中心設計 (人間中心設計推進機構 関西支部主催)」に参加しました。

最前列をキープ!スライド一切使わないのでスクリーンがちょっと可哀想。
講師は、勝谷誠彦氏。

面白かったです!

タイトルの「ライティング」は、writing の方です。lighting ではありません。

 人類は、Webのお陰で歴史上ない大量のテキストを書いて無料で発表している。昔は、大金を払って自費出版をするなど活字化に努力が必要だった。現在、twitter では、140字入力できるが、大半のユーザは、15字程度である。ブログも2~3行スペースを空けて書いている。プロの物書きからすると、アマチュアのライターさんには、「書きたい」という執着心のようなものを感じない。
 物を書くときは、顧客満足を目指す。そのために様々なテクノロジーに対して投資せよ。読者を見て書け。膨大な量を書け。

 勝谷氏のお話が聞きやすいのは、話したことがそのままテキスト化できるぐらい重複がないから。テキストをイメージしながら話している。原稿を見ない(そもそも用意されていない)。

僕も今度のセミナーは原稿なしスライドなしでやってみようと思います!

もっと面白いお話もありましたが、これぐらいに。

では!

2017/10/11

自分より翻訳能力に劣るチェッカーが校正担当の場合の心得

本来、チェッカーは、翻訳者のエラーを見つける仕事なので、

能力=翻訳者<チェッカー

の不等式が成立するべきである。

しかしときには、

能力=翻訳者>チェッカー

の場合もある。そのとき、翻訳者としては、どういう心構えをすれば良いかについて書きます。

結論として諦めが肝心である。

スポーツで例えると、チームのエースである(例えば、ジャイアンツの菅野投手)が7回までリードした状態で、中継ぎ投手にリレーする場合を想像すれば良い。中継ぎ投手の方が、菅野投手より劣るのは明らかである。しかしこの場合、先発投手である菅野投手は、ベンチで声援を送ること以外にできることはなにもない。中継ぎ投手がばしっと抑えて試合に勝つ場合もあれば、逆転されて負ける場合もある。

しかし菅野投手クラスになると、年間15勝以上は勝つし、防御率も2点以下である。日本代表でもエースピッチャーである。心の底では逆転を許した投手のことをボロカス言うかもしれないが、口には出さない。

翻訳者もこれぐらいの気持ちで業務に励んだ方が良い。

年間15勝ぐらいできるチームのエースと言われる翻訳者を目指すべきだ。

2017/10/10

弱者が取るべき戦略

「市場を新しく作り出して、その市場で一番を目指せ!」

これが弱者の戦略である。ランチェスター戦略にそう書いてある。

野球にも弱者の戦略がある。昔、野村克也氏が監督をしていた頃のヤクルトがそうだ。ちなみに強者の戦略は、当時のジャイアンツである。FAで各チームの4番打者とか、エースを次々に獲得した。我々は、明らかに弱者だ。火を見るより明らかである。

世界を見ると、特許翻訳市場は、数社の強者に支配されている。我々が進出するスペースはない。だからその市場には参入しない。

我々は、独自に「機械翻訳+ポストエディット」市場を作り出そうとしている。その市場で一番を目指したい。いままで自分達の市場を作り出そうと努力してきたが、できなかった。一番になれるサービスがなかったのだ。しかし今、MT+PEというペアでサービスを作り出して、市場を作り出せば、一番になれる可能性だけはある。

ビジネスというのは、スポーツ(例えば、野球)と同じ。どちらもセオリー重視である。ビジネスでは、投資もしているので最低限資金回収をする必要がある。だからセオリーを重視する。危険は冒せないのだ。突拍子もない考えは普通しない(僕はこれでもしてないつもりである)。野球では、勝負に負けるわけにはいかない。迷えばセオリーに従う(例えば、迷ったら外角低めのストレートを要求するとか)。それとどちらも、確率の勝負をしている。前者では、2つ(別に3つでもいい)案があれば、確率の高いものを選ぶ。後者でも、キャッチャーは、抑えられる確率が高い配給をするものだ。

だから「MT/PE部門(仮称)」を設立は、突拍子もないアイデアではない。マーケティング理論に従った弱者の戦術である。

2017/10/08

事業の進め方、ポシャり方

我々は、2019年に機械翻訳の本格導入を決めた。その準備作業として社内に「MT/PE部門(仮称)」の設立を決めた。ここまで到達するには試行錯誤した。

我々は、元々特許翻訳だけを行ってきた。サービスが1つしかないのでバックアップ策としてそれ以外のサービスの開発を考えだした。その時思い付いたのが、リーガル翻訳、多言語翻訳(フランス語、ドイツ語、中国語、韓国語)である。

まず機械翻訳に関しては、2013年に遡る。MTに関して、ほぼ知識がなかったので東京で開催される予定だったフォーラムに参加してみた。

2013年4月11日(木)~12日(金)
「TAUS Tokyo Executive Forum 2013」(主催:TAUS様)

このフォーラムで印象に残ったのは、「現在、英語がリンガフランカだが、将来は、MTがそれに代わる」と冒頭でおっしゃったことだ。このフォーラムを通して、MTの実践利用に関して学んだ。しかしこの当時、MTは、ルール型及び統計型であったので、一般利用できるMTの精度は極めて低く、とてもではないが、我々のサービスとしては使えないものだった。

その後(ほぼ2年も空いてしまうのだが)、今度は、大阪でセミナーが開催されることになったので、参加してみた(2年間なにもしなかったわけではないです)。

2015年1月30日(金)
機械翻訳と向き合うときが来た ― MTをもっと身近に、現実的に考える ―」(主催:日本翻訳連盟様)

ここで印象に残ったのは、「日本の翻訳業界は、欧米の業界と比べて10年遅れている(20年とおっしゃったかもしれないが忘れた)」とどなたかがセミナーでおっしゃったことだ。だがこの時点でもMTはサービスとしては到底使い物にならないものだったので実践利用はしなかった。このセミナーのタイトルに「現実的に考える」という文言があるが、現実的に考えたらMTから撤退していたと思う。

それでも諦めずに準備だけはしていた。我々が実践利用できそうだと感じたのは、2016年にGoogle さんがニューラルMTを発表したときだ。つまり最初にMTのフォーラムに参加して可能性を感じてから3年経過している。この3年間、MTが実践利用できるとは夢にも思わなかったので、MTは社内的にはボツ案になる寸前であった。この3年間、MTが事業に活用できるめどが立っていなかったので担当者は実質的に僕一人が個人的に動いていたに過ぎない。

ちなみにニューラルMTというコンセプト自体は新しいものではないらしい。コンセプトとしては存在していたが膨大な量のコーパスを収集できる能力がなかったため、実現できなかった。Google さんは膨大な量のコーパスを収集することに成功した。

結局、実践利用できるめどがたったため、2017年10月に「MT/PE部門(仮称)」の設立を決めた。僕を含めて、4名体制からスタート。2019年には、本格的にMTとPEとを主力サービスにするつもりだ(ブログもスタート)。

ですのでMT/PE部門(仮称)」を設立すことになったのは単なる思いつきではない。過去3年間に渡って考えてきたことを形にしただけだ。社内のプレスリリースやプレゼンテーション資料等の翻訳は、MT/PEがすでに大活躍している。今後は、ポストエディタの育成に力を注ぎたい(時々、教えてくれと同業者から言われるが、営業秘密だと思うのでノウハウは教えられない)。

その間、新しいスタッフを採用したが、面接では「今までやったことがないことに挑戦します。それでもいいですか?」と尋ねて、「それで結構です!」と快諾してくれた人だけを採用した。

それと同時に、バックアップ策として検討していたリーガル翻訳は、小規模だが継続してサービスしている(以前は、日英/英日をお引き受けしていましたが、現在、日英だけ)。多言語に関しては、ドイツ語を採用した。独日、日独の担当者を採用(両方ともネイティブ)して、ドイツ語部門も設立した。フランス語、中国語、韓国語に関しては部門設立には至っていない。

事業ってこんなものだろうと思っている。各社様々なサービスを打ち出すが、失敗に終わったサービスもあれば、ボツになったサービスもあるだろう。

ユニクロの柳井正氏が著書「1勝9敗」で述べているように、大企業にもなれば、10つ案があればそのうち成功するのはわずか1つ程度だ。中小企業は、規模が小さいので同じ規模では語れないが(費やす費用が小さいのでそもそも成功しても小さな成功であり、その小さな成功も本来は成功とは言えないが成功とカウントする傾向にある)、まさか10案があっても成功するのは3つ以下だろう、と思う。

MT/PE部門(仮称)」の設立に関しては、日本市場及び海外市場の両方にプレスリリースを出した。「プレスリリース見たよ。Masa やったね!」と激励メールもいただいているので、頑張ろうと思います。