請求項において、「on the basis of(~に基づいて)」と記載したところ、英語が第1言語ではないアメリカ審査官が「on the basis of の「the basis」の「basis」に対するantecedentがない」という理由で拒絶した(所謂"lack of antecedent basis")、というものです。
あくまで「on the basis of」という熟語なので「the」だけを切り離して考えることはできない。つまり、antecedentの問題でない。
しかしこの拒絶の後、大阪の特許業界には、「on the basis of」をやめて「based on」を使うのが正しい」という都市伝説が生まれた・・・。
私は実際に当該拒絶理由通知書を見たことがないので、都市伝説なのか事実なのかは分かりません。
実際にご覧になったことがある方いらっしゃいますか。
*文法的には、「on the basis of」は副詞なので、動詞を修飾する。「based on」は形容詞なので名詞を修飾する。区別できないと、「~に基づいて~を行う(動詞)」なのか「~に基づく~(名詞)」なのか判別できなくなる。
例)
A transmission units transmits a first signal based on the determination.
- 送信部は、判定に基づいて第1信号を送信する。
- 送信部は、判定に基づいた第1信号を送信する。
1なのか2なのか一見したところ区別ができない。こういう場合の解決方法を以下に示す。
A transmission units transmits a first signal on the basis of the determination.
- 送信部は、判定に基づいて第1信号を送信する。
A transmission units transmits a first signal based on the determination.
- 送信部は、判定に基づいた第1信号を送信する。
上記のようにすれば区別して書くことができる。
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