2012/09/20

件名:【至急】翻訳依頼

件名のところに【】付きで【至急】翻訳の依頼、みたいなメールを頂戴することがある。依頼内容を拝見するとかなりお急ぎのご様子。

大急ぎで原稿を確認して目ぼしい翻訳者に当たるだけあたって、ご要望の納期に間に合うのかそれとも間に合わないので納期に遅らせていただければ翻訳は完了しますのような返答をお送りする。

実はこういうご依頼に限って、依頼主からの返答が遅い・・・。

恐らく、複数の翻訳会社とか翻訳者に依頼メールを送って、できまるよという返答が来たので安心して他のメール送信先にことをお忘れになってしまわれるのだろう。

こちらは慣れっこなので別に構わない。24時間経過後、スケジュールボードには「Released」と書き入れる。決して「Cancelled」とは書き入れない。「Released」と「Cancelled」は意味が違うので。

本日はこういうブログ記事にしたのは、他社さんだったら一体どれぐらいお待ちになるのかな、と思ったからだ。

僕は、事務所のProject Managerとして、【至急】の案件だったら依頼を受け取ってから24時間ぐらいは、【至急】(スケジュールボードには「Urgent」と記入)のステータスは維持するかな・・・。それで24時間経っても依頼主から返答がない場合は「Released」としちゃう(もうちょっと待つか・・・)。

これが復活して実ジョブになったことは1回だけあったかな~と思う。6年間で1回だからゼロと考えて間違いないだろう。

依頼主さんに対しては、例えば、「本日18時までにお返事を頂戴しないとご希望の納期は間に合いませんので、お早目にお返事を」的なメールを途中で出したりもするか。

以上は、依頼主さんと弊社の問題だが、まだ残っているのは打診だけした翻訳者さんに対してだ。僕は「本日打診いたしました案件ですが、本日のxx時まで依頼主様からご返答がございません」のような必ず途中経過のメールを送る。恐らく翻訳者さんは「あ~だめっぽいな」みたいな感じで「ご丁寧にメールありがとうございます。決まりましたら是非ご連絡をお待ちしております」のようなメールが返ってくる(返って来ないケースもある)。

僕がホテルマンだったころ、飛行機のディレイが発生して、空港の航空会社の事務所からお客さんを緊急で宿泊していただくための客室を50室探しているのだが、御社は空いてますか、のような電話を何度も受けた(ホテル用語で「イマージェンシー」とか「ディレイ」とか言う)。

その時点での取れる客室数(ホテル用語で「アベイラブル」と言う。英語では「availability」だが)をお伝えする。ここで大切なのは電話口の担当者さんの直通の電話番号を聞いておくことだ。航空会社の担当者はこういう場合、複数のホテルに同じ内容の電話をしているので、客室が確保できると分かると、その他電話したホテルには断りの連絡を入れ忘れるのが多いのである。だから適当な時間が経ってからその後の状況を確認するため担当者の直通の電話番号を聞いておくのである。

空港事務所の電話番号を聞いただけではだめである。なぜなら空港事務所はある時間になると自動的にクローズになってしまうので、連絡が取れないのである。


もし50室分の宿泊客が夕方に突然増えると、レストランの翌日の朝食の食材が足りなくなるので、宿泊部はなんとしても宿泊があるのかないのか責任をもって確認しなければならない。50室分増えてしまうと恐らくベルボーイは最低1人は泊まり残業になるだろう。

まぁホテルの仕事も楽しかったね~。今考えると。


僕は以前、急ぎだと言ったのでこちらは色々な手をまわしたのに断りの連絡さえ入れてこない。失礼な客だ!と思ったことがあるけど、回数をこなしていくうちに、こちらも時間を定めてその時間を過ぎてもご連絡がない場合はご希望の納期には間に合わないとか、自動的にキャンセルさせていただく(実際は、「リリース」だけど)とかは、翻訳会社側から依頼主さんにお伝えしておくのがプロだ、と思うようになった。

ただしがくっとくるのはPDF原稿しかなくて(さらにダメージが大きいのはファックス原稿しかなく、文字が粗すぎてOCRも通らない場合)それも図とか表とか一杯あるので、文字数をカウントするのが結構大変で、それでもなんとか見積もりを出した急ぎの問い合わせに返答が一切ないことである・・・。

連絡してよね。

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