12月7日(金)に開催された第5回特許情報シンポジウムで発表しました(上野)。
全体のプログラムは次のリンクからご覧ください。
http://aamtjapio.com/symposium181207.html
日本知的財産翻訳協会(NIPTA) 特許機械翻訳研究会の「ユーザーから見たNMTの使い勝手と活用の展望」と題する発表で、化学部会の報告を担当しました。
機械翻訳の出力結果の特徴として、化学分野では特に以下の5点を指摘し、ポストエディットの注意点を示しました。
1) 化合物名が命名法に従っていない
2) 数字や参照符号が、あちこちに転位してしまう
3) 英日翻訳では、conc. HCl などの略号があると、ピリオドで文末と判断する
4) 化合物名などの列挙が長いと、途中から翻訳をやめてしまう
5) 日英翻訳では、他の分野と同様に、単数・複数の判断ができていない
現状ではポストエディットの手間がかかりますが、大量の特許出願を処理するには機械翻訳を活用することが不可欠であり、今後は翻訳者の働き方が変わることでしょう。
他の講演で興味を持ったのは、田村 晃裕さん(愛媛大学大学院理工学研究科 助教)の「ニューラル機械翻訳の研究動向」でした。
英独の機械翻訳の例で、添付の写真を解析して物体の位置関係などを把握し、訳文に反映させる試みも紹介されていました。
機械翻訳では現状不可能と言われている、図面を参照しながらの翻訳が可能となるかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿