2020/08/04

支援金20万円は、20万円ではない!

本日は、珍しく(?)経営について書いてみようと思います。休業支援がとして様々な支援金が用意されています。よくテレビの街頭インタビューで「20万円もらっても売り上げは通常400万円なので焼け石に水だ」みたいな飲食店経営者のコメントが報道されます。情報操作に近いと思います。

売り上げには、
  • 総売り上げ
  • 営業利益
  • 経常利益
  • 税引前当期純利益
  • 税引後当期純利益
があります。

各支援金は、売り上げではありません。本業で稼いだお金ではありません。経常利益に計上します。経常利益は、売り上げから各種経費とか管理費とかを引いた後に残る利益です。20万円の経常利益を残すためには、150~200万円程度の売り上げは必要です(経常利益率によります)。したがって冒頭の「20万円もらっても売り上げは通常400万円なので焼け石に水だ」が誤っています。20万円は、経常利益です。400万円と言っているのは、売り上げでしょう。種類が異なります。

この計算ができないのであれば、経営者ではないと推測されます。ひょっとしたら店舗マネージャーさんかもしれません(経営者は、本部にいらっしゃる)。

中小企業の場合、年間経常利益が20万円というのは普通です。それだけ経常利益を残すことは難しいのです。売り上げだけを上げても会社経営は成り立ちません。

これらのことは、商業高校や実業高校なら高校時代にすでに学んでいます。大学の場合、商学部、経営学部に進むと、大学1年生の4月頃には学びます。

ちなみに法人税は、経常利益を対象にします。経常利益が20万円であれば、20万円に対して法人税が課税されます。経常利益が20万円であれば、法人税を支払っても黒字でしょう。ひとまずその年度は、黒字決算です。経営者は、黒字決算で終えると一仕事した気分に浸れます。

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