2020/09/07

伸びるタイプの翻訳者 VS 成長しないタイプの翻訳者

僕の経験から特許翻訳が伸びるタイプの翻訳者さんがいます。昔、僕がキャリアを始めたとき、一人前になるには、10年必要だと言われました。事実だと思います。しかし3年ぐらいで一人前になる翻訳者もいます。伸びるタイプの翻訳者さんです。どのようなタイプ(性格)の人なのかを書いてみたいと思います。

上にも書きましたが、通常、特許翻訳で一人前になるには10年の時間が必要です。それを3年ですから約1/3に短縮できるタイプの翻訳者について今から以下に書きます。非常にシンプルです。そんなこと知ってるよと言われると思いますが、実践している人は、100人中、3人ぐらいです。7年間の時間をスキップできるわけですから非常に重要だと思います。

特許翻訳を始める場合、少なくとも英検準一級レベルから始めるでしょう。中には、1級レベルから始める人もいると思います。一般の人より語学力が高いわけですから最初の1年は、スポンジが水を吸収かのように成長します。2年ほど経過した後、ピタッと成長が止まります。自意識が成長を止めます。上司、先輩にアドバイス、指導をされても耳を傾けなくなります。「セミナーで~と言っていた」、「ネイティブに聞いたが、~と言っていた」、「あの本に~と説明されていた」と言い始めます。誤訳を指摘されても素直に受け入れません。

遠くにいるセミナー講師、著者の言うことしか受け入れられません。セミナーおたくになり始めます。有名な本だけは買いそろえます。セミナーで知り合った自分と同じ意見の人とだけ仲良くします。その仲良くなった人と会社、上司、先輩の悪口を言い合えば心が落ち着きます。なぜか自分の回りにいる上司や先輩の言うことに対して反発します。これにより成長がピタッと止まってしまいます。この後、7年間無駄な時間を過ごします。

逆に、他人からのアドバイスに耳を傾け始めたらその翻訳者は急に成長を始めます。

自分をミスを指摘されて注意されたら気分は良くないでしょう。なかなな素直に聞き入れることは難しいかもしれません。自称プロ翻訳者もフィードバックを無視する人は大勢います。このタイプの翻訳者はいくらベテランになっても新規のクライアントを探し続けます。自分に対して意見を言わないクライアントを探し続ける無限ループに陥ります。

このように考えればいかがでしょうか。7年間の時間をスキップできるわけです。一人前の特許翻訳者になるまで10年かかるる人がいる一方、3年で一人前になる人がいるのは事実です。実力だけでしょうか?性格も大きく影響すると思います。

素直になりなさいと、昔、若い頃よく言われました。今頃になってやっとその意味が分かるようになりました。もっと素直だったら今頃・・・と思ってももう遅いですね。

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