2021/05/21

学歴により翻訳者が認められない?

ISOにルールに従って(確かISOのルールだっと思います)、最近では、案件をお引き受けする前に担当予定翻訳者およびレビュアーの略歴をクライアントに提示する必要がある場合がある。特にISOを導入しているヨーロッパの企業さんからはかなり高い確率で開示を求められる。クライアント側は、略歴からその案件に関する知識を有するかどうかを確認するのだが、その翻訳者の学歴/経歴が案件の主題に一致しない場合、その翻訳者が担当することを拒否するケースが発生してきている。このケースは、依頼主さんが翻訳会社の場合もあるし、メーカーさんという場合もある。翻訳会社さんは気にしないが、メーカーさん側が翻訳者を拒否する場合もあるらしい。もっともなことだと思う。ただ1点、納得いかないことがある。

英文科を卒業した翻訳者さんが翻訳会社やメーカーに勤めてある技術に関する知識を蓄積する場合がある。またご自身で勉強して知識を蓄積する場合もある。この場合でも、学歴が基準に満たさないのでこの翻訳者の起用を拒否されるケースがあるのである。悪学歴偏重主義だと思う。どのような経歴の翻訳者が翻訳を担当するかを管理することには意味があると思う。しかし学歴だけで翻訳の質を担保できるか?

無理だと思うよ。

学歴は満たないが職歴で補える翻訳者さんは、本当に翻訳できないだろうか?翻訳会社のトライアルに合格しているので少なくとも基準には満たしてると思う。過去の学歴だけで現在の仕事の良し悪しを一方的に判断するのは、おかしいのではないか、と感じる。

ただしどの翻訳者を選ぶかはクライアントに決定権があるので学歴最重要視であってもあながち誤りではないと思います。

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