様々なメディアで、翻訳は10年後に消滅する職業だと言われています(20年後だったかもしれません)。私は、10年ではなく、5年後だと思っています。消滅するというか、今の形を維持することはないと思います。
私は、10年後も20年後も翻訳は消滅しないと思っていた方です。最近、機械翻訳と人工知能の驚異的な発達を知って、考えを変えました。現在の形の翻訳は、5年後には消滅すると思います。今までは、技術の進歩に目を背けていました。現在、利用できる様々のテクノロジーは、ほんの一部です。研究室ではもっと進歩したテクノロジーがあふれています。
ただし、日本語やグルジア語などの特殊言語を介した翻訳は、5年以上続くと思います。文法的に似通った特定のヨーロッパ言語の翻訳から段階的に消滅が始まると思います。ですので、機械翻訳や人工知能がいくら発達しても一斉に翻訳という職業が消滅することはないとは思っています。
機械翻訳が進歩する速度も飛躍的に上がっていますが、最近では、機械翻訳と人工知能のハイブリッド型の翻訳ソフトが登場したそうです。機械翻訳が提示する下訳に対して人間がポストエディットを施す。この作業パターンを人工知能が学習し、次のセグメントには、人工知能が訳の候補を提示する、といった内容だそうです。
つまり何億、いや何兆という対訳コーパスをコンピュータが収集し、そのコーパスを人口知能が学習するわけです。この作業パターンがビッグデータ化されるとどうなるでしょうか。
例えば、自動車業界も同様なことが言えます。10年後は、「人間が運転している方が危険だ」という社会が実現するでしょう。10年後、運転手という職業が消滅しているかもしれません。5年後、人間が翻訳している方が不正確だという社会が訪れるかもしれません。
20年後の将来の人々は、「20年前は、翻訳する場合、ゼロからタイピングしてたらしいよ。その当時は大変だったろうね」と言ってると思います。
我々は翻訳会社ですので、翻訳が消滅すると困ります。
心配ありませんよ!
ちゃんと考えています。
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