本日、同業者さんとお話をしていた。
ビジネスライクな話をわりと静かに1時間程度していたが、お互いに急に声のトーンが上がったのが「翻訳者は月間処理量5万ワードを超えると急に品質が下がる」という話題である。
計算は合わないが「翻訳者は1日の処理量2500ワードを超えると急に品質が下がる」という話題も盛り上がった!
それから品質管理のために「1日8時間以上翻訳させてはいけない」という話題も盛り上がった!
さしずめ野球なら「投手は100球を超えると急に球威を失う」だろう。
後者の場合は、しっかりした統計があるので間違いないと思うが、前者に関しては、統計はない(と思う)。統計はないが、僕は長年の勘でこの数字は正しいと思っています。
我々にご応募いただく在宅翻訳者さんの中には「月間8万ワード処理している」ことを履歴書に書いてくる方がいらっしゃるが、実際にお願いして、社内チェックするとボロボロである。ご本人は出来ているつもりだろうが、我々がチェックすると抜け、誤訳、変換ミスだらけである。この翻訳者さんは月間5万ワードを保てばもっとお上手な翻訳ができるのに残念だ、と思うことがある。
野球でも100球を越えたところでピッチングコーチがマウンドまで行ってどうだ?と尋ねるとまだまだ投げれますという返答が頻繁に返ってくるそうだ。本人はまだまだ大丈夫だと思っているのだが、スピードガンの計測では確かに速度が落ちている。キャッチャーも球威が落ちていると言う(まぁエースピッチャーが自分から「代えて下さい」とは言いにくいだろうけど・・・)。
翻訳の話だが、品質向上のためには、様々なツールを使うのは勿論、1日の労働時間は8時間にする、ランチ休憩をしっかり1時間取る。食事は3食取る。睡眠時間は8時間取ることも大切です。
品質管理と睡眠時間との間に関係はないのでは?とお思いになるかしれないが、大いに関係あります。
作業を行っているわけですから、労働環境も影響をおよぼします。内的要因と外的要因とが影響を及ぼすことになります。
ですので25000ワードの明細書を翻訳するには、25000ワード÷2500ワード/日=10日ですので、10日必要です、と翻訳者が返答してきた場合、それなりの翻訳が仕上がってくると思います。
*実際、10日も日数をかけられない急ぎ案件というものも存在しますので、つらいところです・・・。
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